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”文武両道”は難しかった
「部活」陸上と勉強両立も---
中学と異なる質と量の授業境 淳(筆名 中部地区の高校生)
2000年12月13日(水)産経新聞静岡版”学びと教えの現場から”掲載
僕は、進学校と言われるに通っている一年生。
「部活と,勉強を両立させて,でかく生活していきたい」と”文武両道”の目的を持ち、希望に満ちていた入学式だったが---。
◆「文」には自信あり
入学後、ガイダンスがあった。先生から、「授業の話さえ聞いていればよかった中学とは違うぞ,絶対ついてなどいけない!毎日、宿題・予習・復習の時間が必要になり,最低でも四時間はかかる」と脅された。
でも、言われただけではピンとこない。「そんなことはないだろう」「大丈夫だ」などと,なぜか僕には自信があった。中学のころには予習なんかしなくてもついていけし、授業の話さえ聞いていれば,テストはどうにかなったからだ。
迎えた授業。進み方としては,「中学よりちょっと早いかな」というぐらいだが,明らかに違うのが,理解できないということだ。難しいというより,先生の話していることがよく分からない。特に数学は全然、分からなかった。
そんな状態で大量の宿題が出る。数学・英語は内容によって、それぞれ二時間以上かかることも少なくない。社会や理科は宿題が出ないので救いになった。
◆「武」にも取り組む
部活は中学から続けていた陸上部に入った。生活の一部として、やるのが当たり前になっていたからだ。部員はそれほど多くはないが,十五人ほどいる。先輩や後輩の仲がよい。こういう雰囲気にも支えられて、毎日、約二時間の練習をこなした。その部活がもつ雰囲気は大切だと思う。
午後四時から始まり、六時ほどに終わる部活。中学では週に二日は休みだったし、下校時間は決まっていたので、その時間がくれば練習は終了した。ところが高校は時間の制限がなくなった。休みも週一日。中学では行われなかった筋力トレーニングが毎日ある。
また、全力走をした後も、疲れがほとんどとれた状態になってから再び全力走を行う。そのため、部活が終わると、もうヘトヘトになっていた。
◆「武」が睡魔を招く
帰宅して,飯・風呂の時間も考えても,たいていは八時半ころには勉強が始められるのだが,できない!
「勉強など時間があればやる気次第だ」なんて思っていたのに,まず、やる気がわかない。わいてきても,睡魔に勝てない。「こ,このままではまずい---」とは考えてみるものの,そして,やってはみるものの,予習で精いっぱいだ。復習や自分の娯楽時間などは,すべて睡魔にとられた。
一学期の僕は、部活が中心にあって、その周りに勉強というものがふわふわしている状態だった。それでも自慢できることが一つだけある。「悔いが残っていない」ということだ。疲れすぎで動けなくなった日などを除いて、部活に全力を注いだからだ。
◆「文」を挽回したい
その結果,一学期の通知表には,トンデモナイ成績がついて返ってきた。
十点満点の評定で二点を取った教科があった。十点がついているものもあった。全体を見てみれば文系教科が低い。自分が一応得意と思っている数学と化学がそれなりに高かったので,文系教科が低いことは良しとしよう。
大きく希望に満ちていたあのころは、何処(どこ)へ行ってしまったのだろうか。入学してしばらくは気持ちを膨らませていたが、今となっては、しぼんでしまって干し柿同然!”文武両道”って、なんて難しいことだろう。
こんな状態を打破すべく,夏休みという絶好の期間を利用して、「まず,8月に入る前に,すべての課題・宿題を終わらせる。その後,残りの時間を予習・復習につぎ込んで,二学期はみんなより一歩先を行こう」というプランを立てた。
パワーアップした自分の姿がちらついていたのだが…。迎えた夏休み。このプランは、すぐに壊れた。
僕は、どうしていったのか?次回にゆずる。